趣味でプログラミングを始めるメリット

趣味でプログラミングに取り組むことには、さまざまなメリットがあります。
プログラミングは、問題解決のための手段として使えるだけでなく、思考能力やさまざまなスキルを養えます。また、プログラミングで培ったスキルや、実際に作成したツールは趣味だけではなく、本業で役立つこともあります。
ここでは、趣味でプログラミングを始めるメリットをいくつか紹介します。
作業を自動化できる
プログラミングは、アプリやソフトウェアの開発に使用するイメージが強いですが、作業の効率化や自動化に活用することで、本業にも役立てることができます。
たとえば、ExcelではVBAやPythonを利用することで、タスクの自動化やデータ分析などを行うことが可能です。
また、決まった操作や単純な作業であれば、プログラミングを用いてツールを作成することで、自動処理を行えます。
プログラミングで作業を自動化すれば、作業負荷の軽減や人員コストの削減だけではなく、手作業で生じるヒューマンエラーなどの問題も防ぐことが可能です。このような気づきは、社内の開発チームに依頼するときや、外部サービスを導入するときなど、仕事においても役に立つでしょう。
達成感を得ることができる
プログラミングを習得すれば、自分が求める機能を持ったアプリを自身で開発することが可能です。本格的なアプリを作成するには、専門的な知識や長い開発期間を必要とします。しかし、簡単なアプリであれば、趣味の範囲でも作成することは十分可能です。自分で設計したプログラムが動いた際には、大きな達成感を得ることができます。
自分のアイデアを実際に形にする喜びを味わえるのは、プログラミングの魅力といえます。
論理的な思考が身に付く
プログラミングは、意図した動作をさせるために、試行錯誤しながら最適なコーディングを行う必要があります。
そのため、プログラミングを学ぶことは、プログラミング的思考力や論理的思考力、創造力、問題解決力、表現力などさまざまなスキルを身に付けられます。
こういった背景から、現在では高校教育でもプログラミング教育が必修になっています。
副業で稼ぐことができる
インターネットが普及した現在では、収入を得る方法も多様化しています。
そのため、プログラミングのスキルを磨けば、副業や業務委託などで収益を得ることも可能です。
たとえば、クラウドソーシング系のサービスを活用すれば、ツールの作成やアプリ開発などの案件を受注して収益を得られます。副業として収益を得られれば、やりがいにもつながるでしょう。
エンジニアに転職・フリーランスとして独立する際に役立つ
近年では、未経験からプログラミングを学んでエンジニアに転職する方や、フリーランスとして独立するエンジニアも増えています。
現在は、オンライン教材やプログラミングスクールなど、未経験でもプログラミングを学ぶことができる環境が整っています。これらのコンテンツでプログラミングの知識を身につけ、趣味としてプログラミングのスキルを磨くことで、エンジニアへ転職するチャンスを得ることができます。
また、既にエンジニアとして働いている人は、趣味の時間もプログラミングに取り組むことでスキルアップを図り、フリーランスとして独立を目指す人もいます。
フリーランスエンジニアになれば、場所や時間に捉われずに働くことが可能です。また、フリーランスの場合、クライアントとの間に中間コストが不要になるため、会社員と同じ仕事量でも、より大きな収入を得られる可能性があります。
一方で、案件を受注するための営業活動やスケジュール調整なども、すべて自身で行う必要があるため注意が必要です。
フリーランスとして独立するためには、数年間の実務経験を積むことが推奨されます。
趣味でプログラミングを始めるための準備
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趣味でプログラミングを始める場合も、必要最低限の環境を整える必要があります。
また、楽しくプログラミングを続けるためにも、最初に目標や目的を明確にしたうえで取り組むことが重要です。
ここでは、プログラミングを始めるために必要なステップを具体的に解説します。
やりたいことを決める
まず、自分が「何を目的にプログラミングをやりたいのか」をしっかりと決めることが大切です。
プログラミングには多くの言語があるため、目的によって使用する言語や、学習方法が変わってきます。
また、楽しくプログラミングを続けるためにも、モチベーションを維持することが大切です。目標や目的を決めることで、自身に必要なスキルレベルが明確になり、モチベーションを維持できます。
必要な環境を用意する
プログラミングを始めるためには、パソコンと開発環境を用意する必要があります。
パソコンはWindowsとMacどちらでも問題はありませんが、iOSアプリを作る場合はMacが必要になります。開発環境は、目的に応じて準備しましょう。代表的な開発環境として、主に以下が挙げられます。
VScode | Microsoftが提供する軽量なソースコードエディタ。さまざまなプログラミング言語に対応しており、拡張機能も豊富。 |
Android Studio | Googleが提供するAndeoidアプリ開発用の統合開発環境。 |
Xcode | Appleが提供するiOSやmacOSのアプリ開発用の統合開発環境。 |
Unity | ゲーム開発のためのクロスプラットフォーム対応の開発環境。 |
プログラミングを学習する
未経験からプログラムを始める場合、まずは基本的プログラミングの知識を身に付けるための学習から行いましょう。
学習方法は、書籍やオンライン講座、プログラミングスクールなどが挙げられます。最近では、Youtubeなどの動画サイトで無料かつ初心者向けの有用なコンテンツも投稿されているため、積極的に活用することをおすすめします。
プログラミング初心者には、比較的安価な費用で学習を行うことができる書籍を使った学習がおすすめです。一人でモチベーションを維持することが難しい場合や、短期間でスキルを習得したい場合には、スクールに通うとよいでしょう。
趣味で作るプログラムの具体例

ある程度プログラミングスキルを磨けば、作れるプログラムの幅が大きく広がります。
趣味として作られたプログラムにはどんなものがあるのか、具体的な例をいくつか紹介します。
作業効率化ツールの作成
プログラミングを活用すれば、単純な作業を効率化・自動化できるツールを作成できます。
たとえば、Excelでの作業でVBAやPythonを用いた場合、データの読み書きやグラフの作成、PDFやCSV形式でのデータ出力、マクロの実行などを自動化可能です。
また、PythonでSeleniumを活用すれば、Webブラウザの操作の自動化が可能になり、インターネット上のデータを収集・抽出することができます。
手作業では膨大な時間がかかる作業も、プログラミングにより自動化することで時間とコストを大幅に削減できるようになります。
スマホアプリの作成
プログラミングを習得することで、スマホアプリを作成できるようになります。
作成したアプリは、実際にアプリストアに公開することも可能です。公開したアプリは、アプリ内課金やアプリの有料販売を行うことで、収益を得られるようになります。
ただし、作成したアプリで収益を得たい場合には、ユーザーの求める機能やデザインを取り入れる必要があるため、ニーズや市場動向の調査を行う必要があります。
また、アプリをストアに公開する場合は、登録申請費用や年会費用などに加え、収益から手数料を差し引かれることを理解しておきましょう。
ゲームの作成
プログラミングを活用して、趣味でゲームを作成するといった人も増えています。
クロスプラットフォームに対応した開発環境であるUnityを利用すれば、さまざまなOSやハードに対応したゲームを作成できます。
もちろん、作成したゲームをユーザーに遊んでもらうことも可能です。自分が作成したゲームを誰かにプレイしてもらうことで、大きな達成感を得られます。
趣味としてプログラミングを楽しむためのヒント
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プログラミングは、思ったようにコーディングが進まず、挫折してしまうことも珍しくありません。
趣味として始めたプログラミングを継続させるためにも、楽しむヒントをいくつか紹介します。
とにかくプログラムを動かしてみる
プログラミングを使ってやりたいことが決まったら、まずは実際にプログラムを組んで動かしてみることが大切です。
プログラミングは、開発環境の構築からつまずいてしまい、始める前に挫折してしまう人も少なくありません。
最近では、Google Colaboratoryなどのブラウザ上で動作し、環境構築がほとんど必要ないサービスを無料で利用することができます。
最初は簡単なプログラムから動かし、達成感を味わいながら楽しくスキルを磨いて、徐々に本格的なプログラム作成へと進めていくようにしましょう。
コミュニティに参加する
趣味としてプログラミングを楽しむには、同じ目的や志を持った仲間を作ることも重要です。
SNSなどのコミュニティに参加し、交流しながらプログラミングに取り組むことがモチベーションを維持するのに効果的です。
また、最近では都内を中心に開催されている、エンジニアのための勉強会もあります。郊外や地方に住んでいる場合も、オンラインで参加できる形式の勉強会も増えているため、まずはどのような勉強会が開催されているのか調べてみましょう。
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競技プログラミングに参加する
プログラミングのやりがいを感じるには、競技プログラミングに参加するといった方法もあります。
競技プログラミングとは、与えられたプログラミング課題に対して、解くまでにかかった時間や正解数を競う競技です。ゲーム感覚で楽しみながら取り組むことができます。
競技プログラミングに参加することで、意欲的にスキルの向上を目指すことが可能です。獲得したスコアによって、自分の実力を客観的に確認することができます。
まとめ

プログラミングに興味はあるけれど、高いハードルを感じていて、なかなか一歩を踏み出せないという人も多いでしょう。また、実際に始めてみたけれど、すぐにやめてしまったという人もいるかもしれません。
しかし、プログラミングの勉強から始めた人でも、チャレンジを続けていれば、作成できるプログラムの幅が増えて、さらなる楽しみややりがいが広がっていきます。
これから趣味としてプログラミングを始めようとしている方や、途中で挫折してしまったことがある方は、本記事を参考に、ぜひ一歩を踏み出してみてください。