フリーランスエンジニアになる5つのメリット

フリーランスエンジニアになるメリットとして、主に下記の5つが挙げられます。
- 努力次第で収入が増える
- 自由に時間を使える
- 案件を取捨選択できる
- 副業を容易に行える
- 人間関係に悩むことが少ない
以下では、それぞれの項目について詳しくみていきましょう。
・メリット1:努力次第で収入が増える
フリーランスエンジニアは、努力次第で多くの収入を得られます。
月々の給料が固定されている会社員とは異なり、フリーランスは自ら案件を対応した分を収入として得られます。なお、優れたスキルや実績があれば、高単価な案件を受注できるため、効率的に稼げるでしょう。
フリーランスエージェントである「Relance」の2023年度調査によると、フリーランスエンジニア1,000人のうち約54.5%の人は「収入が上がった」と回答しています。以下のように、過半数のフリーランスエンジニアが、会社員時代に比べて収入が上がっているようです。
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なお、フリーランスエンジニアの年収分布としては「500~800万円」が最多で、全体の平均年収は約576万円です。

フリーランスエンジニアとして上記のように稼ぐには、スキルの習得が必要です。努力してスキルを習得できれば、高単価の案件を受注できる可能性が高まるでしょう。
メリット2:自由に時間を使える
フリーランスエンジニアになれば、自由に時間を使えます。
会社員とは異なり、フリーランスは出勤や退勤、休憩といった時間が固定されません。
そのため、好きな時間に仕事を開始・終了したり、休憩や食事を取ったりできます。
また、仕事の進捗に問題がなければ、平日に休暇を取得することも可能です。このように、時間の使い方が自由な点は、フリーランスエンジニアのメリットといえます。
ただし、企業の職場へ出向いて仕事をするような案件の場合は、時間の制約が生じてしまいます。
・メリット3:案件を取捨選択できる
フリーランスエンジニアとして働く場合、案件を取捨選択できます。
会社員の場合、勤務先の企業やチームの方針に沿って、仕事を割り当てられることが一般的です。そのため、たとえ自身に合っていない仕事だとしても、基本的に断れません。
しかし、フリーランスエンジニアは、さまざまな案件のなかから自身に合った仕事を選ぶことができます。自身にとって条件が悪い案件と判断すれば断ればよいため、望まない仕事へのストレスがなくなります。
・メリット4:副業を容易に行える
フリーランスエンジニアであれば、副業を容易に行えます。
会社員の場合、就業規則で副業が禁止されているケースが多くあります。副業を行えば、企業が支払う住民税が増額するため、無断で行ったとしても確定申告の際に自社の経理担当者に気付かれてしまいます。
その点、フリーランスエンジニアは勤め先の就業規則に縛られないため、自身の判断で副業を始められます。また、在宅ワーク案件を中心に受注している人であれば、通勤が不要な分、副業に費やす時間の確保がしやすくなります。
・メリット5:人間関係に悩むことが少ない
フリーランスエンジニアになれば、人間関係に悩むことが少なくなります。会社員の場合、自身とは相性が悪い人とも顔を合わせなければなりません。特に、対面を前提とした仕事では避けられないでしょう。
また、「イベントや飲み会に参加したくない」という人もいると思います。イベントや飲み会は人間関係を構築する場でもあるため、可能であれば参加するのが理想です。しかし、人間関係の問題からストレスに感じる人も多くいます。
その点、フリーランスの在宅案件であればオンラインでのやり取りがメインとなるため、基本的に他人と顔を合わせずに済みます。なお、イベントや飲み会を断ることで罪悪感を抱える必要もありません。
このように、自由な働き方が可能なフリーランスエンジニアであれば、人間関係による悩みを減らせるでしょう。
フリーランスエンジニアになる4つのデメリット

フリーランスエンジニアになることは、メリットだけでなくデメリットもあります。フリーランスエンジニアになるデメリットは、主に下記の4つです。
- 業務の負担が増える
- 責任が増える
- 収入が不安定になる
- 会社員でしか積めない経験もある
以下では、それぞれの項目について詳しくみていきましょう。
・デメリット1:業務の負担が増える
フリーランスエンジニアになると、業務の負担が増えます。これは、経理業務を自身で行わなければならないためです。
会社員であれば、自社の経理担当者が多くをカバーしてくれるでしょう。しかしフリーランスエンジニアだと、税理士を雇わない限り、経理も自身の担当業務となります。
フリーランスエンジニアで生計を立てるのであれば、大半のケースで確定申告が必要です。そうなれば、確定申告のために帳簿を付ける必要があるため、業務の負担は増えることになります。
・デメリット2:責任が増える
「自社」という後ろ盾がない分、フリーランスエンジニアは責任が増えます。会社員の場合、顧客とのトラブルが生じた際は、基本的に会社が守ってくれるでしょう。しかし、フリーランスエンジニアだと、自身でトラブルを解決しなければなりません。
具体的なトラブルとして、得意先からのクレームや報酬未払い、自身の病気・怪我などといったように、さまざまなケースが考えられます。いずれにしても、主体となって解決できるのは自身だけです。フリーランスエンジニアとしての「自由」には、「責任」がともなうことを把握しておきましょう。
・デメリット3:収入が不安定になる
フリーランスエンジニアは、収入が不安定になる可能性があります。会社員の場合、自らの業務成果に関わらず、毎月決まった金額の給料を受け取れます。しかし、フリーランスエンジニアの場合、案件を受注できなければ基本的に収入は得られません。
フリーランスエンジニアは案件を受注したうえで、成果物を納品し、顧客に検収されることで収入を得られます。そのため、月収は「案件の数」と「案件の単価」に依存します。つまり、低単価の案件ばかりを受注したり、受注する案件の数が少なかったりすると、月収は下がってしまいます。その反面、高単価案件・複数案件をこなすことで、会社員時代よりも大幅な収入アップも可能です。
・デメリット4:会社員でしか積めない経験もある
会社員ならではの経験は、フリーランスエンジニアでは積めません。たとえば、チームメンバーの育成・マネジメントは経験できないでしょう。これは、フリーランスエンジニアは、特定の企業やチームに所属しないためです。
また、フリーランスエンジニアになれば、サポートしてくれる人がいなくなります。そのため、自身のスキルと比べて難度が高いチャレンジングな案件も、経験することは難しくなります。
会社員としての経験を十分に積みたい場合は、独立の「タイミング」が重要です。仮に、必要な経験を積む前に独立してしまったら、後から後悔することになります。
そのため、フリーランスエンジニアへの独立を検討する場合は、自身のキャリアパスも考慮したうえで判断するようにしましょう。
フリーランスエンジニアに必要なスキル

フリーランスエンジニアになる前に、前提として身につけておくべきスキルがあります。以下で紹介するスキルを保有していれば、フリーランスとして活躍できる幅が広がるでしょう。
技術力
フリーランスエンジニアとして活躍するうえで、「技術力」は保有しておくべきスキルといえます。確かな技術力がなければ、高品質な成果物の作成や、継続的な案件の獲得が難しくなるでしょう。
特に、プログラミング言語のスキルは、最低でも「1つ以上」は習得しておくことをおすすめします。仮に、プログラミングスキルがない場合、応募できるフリーランス案件の選択肢は狭まってしまいます。仕事の幅を広げるためにも、「Python」「Java」「PHP」「Ruby」など、需要が高いプログラミング言語を習得することをおすすめします。
営業・提案力
フリーランスエンジニアの場合、「営業力・提案力」も重要です。フリーランスエンジニアが多くの収入を得るには、自身の力で案件を勝ち取らなければなりません。そのため、自身のスキルや経験をいかにして売り込むかが重要といえます。
また、顧客の期待を上回るような提案を行えると顧客満足度が高まり、継続的に案件を相談してもらえるでしょう。そのため、顧客に「この人なら安心できる」「またこの人に依頼したい」と思わせるような営業力・提案力が大切です。
自己管理能力
フリーランスエンジニアにとって「自己管理能力」も重要です。フリーランスエンジニアになれば、頼れる上司や同僚はいません。そのため、自身でスケジュールや課題などを適切に管理することが求められます。
自己管理能力が低いと、ワークライフバランスが崩れやすいといえます。そのため、納期に間に合うよう逆算してスケジュールを立てたり、無理のない範囲で業務量を配分したりすることが求められます。
フリーランスエンジニアが仕事を絶えなく受注するためのコツ

フリーランスエンジニアが安定した収入を得るには、多くの案件を受注し続けることが大切です。フリーランスエンジニアになる場合は、以下で紹介するコツを実践してください。
人とのつながりを大切にする
フリーランスエンジニアとして働く場合、「人とのつながり」を大切にすべきです。会社員時代と比べて対面での仕事が減るとしても、案件の先に「人」がいる事実は変わりません。
たとえば、会社員時代に良好な関係を築いた過去の顧客から、案件を相談してもらえる可能性もあります。また、仲がよいフリーランスエンジニアから、案件を紹介してもらえたり、スキルアップにつながるヒントをもらえたりする可能性もあるでしょう。
人とのつながりを遮断すれば、こうした機会は得られません。そのため、フリーランスエンジニアを目指す場合でも、人とのつながりを大切にしましょう。
積極的に営業する
先述したとおり、フリーランスエンジニアが案件を獲得するには、「積極的な営業」が重要になります。昨今では、フリーランスという働き方が注目されており、競争相手が多いことが予想されます。たとえスキルや経験があっても、自身を売り込めなければ埋もれてしまうでしょう。
また、チャレンジングな案件は受注単価を下げることで、案件を獲得しやすくなります。たとえば、自身のスキルよりもハイレベルな案件に挑戦したい場合、単価を下げることで、案件獲得につながるかもしれません。そうなれば、収入を得られるだけでなく、自身のスキルや経験を高められます。
ドキュメント作成スキルを身につける
エンジニアでは、要件定義書や設計書といった「ドキュメントの作成」も大切な業務の1つです。正確で伝わりやすい開発ドキュメントを作成できるスキルがあれば、仕事の幅が広がるでしょう。たとえば、プログラミング以外の設計工程なども任せてもらえる可能性があります。
受注できる仕事の幅が広がれば、高単価の案件を相談してもらえるだけでなく、継続的に仕事を依頼してもらえるでしょう。そのため、フリーランスエンジニアになったとしても、ドキュメント作成スキルは身につけておくべきです。
自社ブログやSNSを積極的に運用する
フリーランスエンジニアで効率的に案件を受注するには「自社ブログやSNSを積極的に運用する」ことも効果的です。昨今では、スマートフォンなどの端末が普及しており、インターネットやSNSの利用者が増えています。そのため、情報を拡散しやすい自社ブログやSNSは、認知度向上や関係構築を図るうえで有効なツールとなるでしょう。
たとえば、SNSで知り合ったフリーランスエンジニアや企業との交流から、案件獲得につながるかもしれません。ビジネスチャンスを増やすために、自社ブログやSNSを有効活用しましょう。
まとめ

フリーランスエンジニアは特定の企業に所属しないため、自由度の高さが魅力といえます。なお、努力次第では会社員時代よりも多くの収入を得られる可能性があります。一方で、業務負担や責任が増える、収入が不安定になりやすい、といったデメリットもあります。
フリーランスエンジニアになって後悔しないためにも、この記事で紹介したメリット・デメリットなどを正しく把握したうえで、自身にとって適切な働き方なのか、判断・検討してはいかがでしょうか。