会話を盛り上げるスキルの重要性
会話を盛り上げる力は、プライベートだけでなく、仕事においても役に立つスキルの1つです。以下では、なぜ会話を盛り上げるスキルが重要なのか解説します。
人間関係がより親密になる
会話が盛り上がると相手との距離が縮まり、自然と関係が深まりやすくなります。これは、雑談を楽しむことでリラックスできる雰囲気が生まれ、心を開きやすくなるためです。
特に、初対面の場合はお互いのことを理解できておらず、心を開けていないのが大半です。そのような場合に、会話が盛り上がれば距離を縮めやすくなるでしょう。
相手の印象に残りやすくなる
趣味のグループやパーティーなどの集まりでは、初対面の相手と話す機会もあるでしょう。このような場合に、会話が続かないと相手の印象に残りにくくなります。せっかくの出会いを今後につなげるには、雑談力を磨いて印象に残る存在になることが大切です。
雑談力とは、何気ない会話を通じて相手との距離を縮めるスキルのことです。自然に会話が弾むと「話しやすい人」「楽しい人」として、相手の印象に残りやすくなります。
会話を盛り上げるための基本3原則
会話を盛り上げるには、以下の3原則を押さえることが大切です。
- 話すより聞くことを意識する
- リアクションを意識する
- 会話のキャッチボールを意識する
それぞれについて、以下で詳しく見ていきましょう。
話すより聞くことを意識する
会話を盛り上げるには、話すこと以上に相手の話をしっかり聞くことが大切です。相手の話を注意深く聞くことで、共通の話題や興味を見つけやすくなり、会話が弾むきっかけを掴めるようになります。
また、自分の話を聞いてくれる相手には安心感を抱きやすく、自然と心を開くようになるでしょう。適度に相づちを打ったり質問を交えたりしながら、相手が話しやすい雰囲気を作ることを意識してみてください。
リアクションを意識する
うなずきや相づちなどのリアクションは、会話を盛り上げるために欠かせません。驚きや共感を表す表情や言葉を加えることで、相手は「話を聞いてもらえている」と感じ、安心して会話を続けられます。一方で、リアクションがないと話しづらく、会話も続きにくくなります。
リアクションは「あなたの話を聞いています」という意思表示にもなります。そのため、普段より少し大きめなリアクションを意識すると、より自然に会話が弾むようになるでしょう。
会話のキャッチボールを意識する
会話を盛り上げるには、「話す」と「聞く」のバランスが重要です。どちらか一方に偏ると、相手は会話自体にストレスを感じてしまいます。居心地がよいと感じてもらうためにも、会話のキャッチボールを意識することが大切です。お互いの言葉を交互に伝えられれば、楽しく会話できるようになります。
会話を盛り上げる4つのテクニック
当たり障りのない話ばかりでは、会話はなかなか弾みません。会話を盛り上げるには、以下で紹介するテクニックを取り入れることが効果的です。
ここでは、すぐに実践できる4つのテクニックについて紹介します。
深堀質問を活用する
深掘質問を活用すると、話すのが苦手な方でも会話が広がるようになります。深掘質問のポイントは、相手の話に対して「きっかけ」「理由」「魅力」「一番」の4つの視点から質問を投げかけることです。
きっかけ:「その趣味はいつから始めましたか？」
理由:「その趣味に没頭するようになったきっかけは？」
魅力:「その趣味をしていて、楽しいと感じる瞬間は？」
一番:「その趣味をしていて、一番記憶に残っている思い出は？」会話が途切れそうな際は、4つの深掘質問を思い出して取り入れてみましょう。
上手に相づちを打つ
相手の話に適切なタイミングで相づちを打つことで、共感を示し、会話がよりスムーズに進みます。特に、オウム返しを取り入れると効果的です。たとえば、相手が「この本すごく面白かったよ」と言ったときに「面白かったんだ！どんな内容だったの？」などと返すと自然に会話が広がります。共感や理解をしてもらえていると感じると、相手も話しやすくなるでしょう。
また、相づちには以下のようにさまざまなバリエーションがあります。
- 短い言葉:「はい」「うん」「なるほど」
- 感情を表す言葉:「へえ！」「すごいね！」「面白い！」
相づちのバリエーションを増やすことで、会話にメリハリが生まれ、より自然なコミュニケーションを図れるようになります。
共通点を見つける
相手との共通点を見つけることで、会話が弾みやすくなります。たとえば、出身地や趣味が同じだと、自然と会話が盛り上がります。
なかなか共通点が見つからない場合は、考え方や価値観を探るようにしてみてください。会話のなかで些細なことでも共感できる部分があれば、話を広げるチャンスです。
共通点を見つけるためにも、たくさんの質問を投げかけてみましょう。もし、質問が思い浮かばない場合は、相手の服装や髪型などの外見から小さな共通点を見つけるのも1つの方法です。
ユーモアを取り入れる
ユーモアは、良好なコミュニケーションを築くうえで欠かせない要素の1つです。会話に笑いがあると、緊張感をほぐしやすくなります。
しかし、会話のなかでいきなりユーモアを取り入れるのは難しいでしょう。ユーモアのある人間になるためには、身近に参考にできる方がいないか探してみることがおすすめです。もし、身近に該当する方がいない場合は、ラジオやトーク番組などを参考にしてみるのもおすすめです。
会話を広げる際に使えるネタ3選
いざ会話をすると、話題に困ってしまうこともあります。特に初対面の会話であれば、話のネタが尽きてしまうケースも考えられるでしょう。
以下では、会話を広げるために使える話のネタを紹介します。
食事やグルメに関するネタ
食事やグルメの話題は、会話を広げるのに適しています。「食」は生活に欠かせない要素であり、それぞれ好みが分かれるテーマでもあります。そのため、好みの食べ物やジャンルなど共通点を見つけやすいのが特徴です。
おすすめの飲食店やランチスポットを紹介し合うことで、自然と会話が広がります。さらに、食はビジネスの場面でも扱いやすい話題です。たとえば、話す相手が自社の社員の場合はおすすめのお店を紹介し、相手先の場合はおすすめを聞くなどすることで、無理なく打ち解けるきっかけになります。
共通の知り合いに関するネタ
共通の知り合いを話題にすることで、会話のきっかけを作りやすくなります。たとえば、職場なら前の担当者、エンジニアなら営業担当者などが挙げられます。
共通の知り合いと、どのように知り合ったのかを聞くこともおすすめです。このような話題はお互いに安心感を与え、親近感が生まれやすくなります。その結果、自然と距離を縮められるでしょう。
ライフスタイルや趣味に関するネタ
ライフスタイルや趣味に共通点が見つかると、一気に距離を縮めやすくなります。初対面でいきなり趣味を聞くのに抵抗がある場合は、「お休みの日は何をされていますか」と質問すると、相手のライフスタイルや趣味を自然に引き出せます。
また、ビジネスの場ではアイスブレイクとして活用すると、スムーズに打ち解けられるためおすすめです。趣味の話題としては、家族やペット、ニュース、住まい、映画などが話しやすいとされています。
会話が続かなくなるNG行動
会話を円滑に進めるためにも、以下の行動は行わないようにしましょう。
- 一方的に話す
- 否定から入る
- 話題をコロコロ変える
- ネガティブな話ばかりする
お互いが楽しいと思える会話を続けるためにも、以下の内容を理解したうえでコミュニケーションを図るようにしてください。
一方的に話す
自分が話すことに夢中になってしまうのはNGです。先述した通り、会話を盛り上げるには相手とのキャッチボールを意識することが大切です。
会話は双方向性が重要であり、一方的に話をすると相手の集中力が切れてしまいます。その結果、話を聞いてもらえなくなるでしょう。また、相手の話から趣味や共通点などの話のネタを得るチャンスを逃してしまいます。そのため、自分が話した後は相手のリアクションを待つことも意識するようにしてください。
否定から入る
相手の話を否定から入るのはNGです。いきなり反対意見を述べたり、自分の考えを押しつけたりすると、「この人には話しづらい」と感じさせてしまうことがあります。また、相手のポジティブな話に対して「やめたほうがいいよ」といった否定的な言葉を使うと、相手は「話さなければよかった」と後悔してしまいます。
そのため、たとえ反対意見があったとしても、まずは肯定的に受け止めることが大切です。どうしても相手の言葉を否定したいときは「そうだね」「それも一理あるよね」といった一言を添えるだけで、相手に与える印象が大きく変わります。
話題をコロコロ変える
会話のなかで話題をコロコロと変えると、相手を混乱させてしまいます。その結果、理解するのに疲れさせてしまうでしょう。
話題を変えるときは、自分のペースだけで進めるのではなく、相手の反応や気持ちにも配慮しつつ、自然な流れで切り替わるように意識してください。
また、会話を盛り上げようと質問を投げかけることはよいですが、話題がコロコロ変わると相手側が負担に感じてしまいます。そのため、話題が異なる質問を多く投げかけるのではなく、1つの質問を広げるように意識するようにしましょう。
ネガティブな話ばかりする
ネガティブな話ばかりしていると、相手に悪い印象を与えてしまう可能性があります。ネガティブな話題は、聞いている人にとって心地よいものではありません。
そのため、友人や同僚の悪口や愚痴、自分を卑下する発言などは控えるようにしてください。たとえ一時的な話のつもりでも、「この人はいつも愚痴や悪口を言っている」と悪いイメージが固定されてしまう可能性があるので注意しましょう。
まとめ
会話を盛り上げるには、本記事で紹介した基本原則やテクニックを用いてコミュニケーションを図ることが大切です。特に、会話は双方向のコミュニケーションで成り立つため、適度なリアクションや相づちを意識するようにしましょう。
また、共通の話題を見つけて話を広げることが大切です。食事や趣味に関する話題は、初対面でも打ち解けやすいテーマです。なお、共通の知人の話ができれば、相手との距離を縮めるきっかけになります。一方で、話題をコロコロ変えたり、ネガティブな話ばかりしてしまったりすると、相手に不信感を持たれてしまうでしょう。
相手との良好な関係を築くためにも、本記事で紹介した内容を参考に会話を始めてみてください。
