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TypeScriptフレームワークおすすめ8選!選び方や注意点も紹介

「TypeScript」は、Web開発言語の「JavaScript」を進化させた言語として注目されています。TypeScriptを開発に用いる場合には、フレームワークの活用が効果的です。フレームワークにはそれぞれ特徴があり、適切に選ぶことが求められます。

そこで本記事では、TypeScriptフレームワークの基礎知識や、おすすめ8選を紹介します。TypeScriptフレームワークの選び方や活用時の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
 

更新日: 2025/04/22
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TypeScriptフレームワークとは

ノートパソコンを操作する男性

 

TypeScriptフレームワークとは、TypeScriptによるアプリ開発を効率化するための枠組みのことです。アプリ開発に必要な基本機能の土台があらかじめ備わっており、開発するアプリ向けに処理を追加していくことでアプリを開発できます。

たとえば、Webアプリ開発向けのTypeScriptフレームワークには、認証機能やデータ管理機能の土台が標準で備わっていることが多いです。これらを利用すれば、Webアプリに必要な機能をゼロから開発せずに済み、開発効率を向上できます。

また、フレームワークの設計に沿って実装すれば、記述ルールなどが統一され、人的ミスを防ぎやすくなるのもメリットです。TypeScriptでの開発をよりスムーズに進めるためにも、適切なフレームワークを活用しましょう。

なお、TypeScriptで具体的に何ができるのかは、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

TypeScriptフレームワークを選ぶ際のチェックポイント

POINT+豆電球(眼鏡+スマホ)

 

TypeScriptフレームワークは数多く存在し、それぞれに異なる特徴があります。選定を誤ると、求める機能を実現できないかもしれません。そこで、TypeScriptフレームワークを選ぶ際に押さえておくべき2つのポイントを紹介します。

  • 利用目的
  • 開発規模

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

利用目的

フレームワークを選ぶ際に最も重要なのは、利用目的に合っているかどうかです。開発するアプリの種類に応じて、必要な機能が搭載されているか必ずチェックしましょう。

たとえば、Webアプリのフロントエンド(ブラウザ側)を開発したい場合、「React」は有力な選択肢です。一方、Webアプリのバックエンド(サーバー側)を開発したい場合にはReactではカバーできないため、別の選択肢を検討する必要があります。

TypeScriptフレームワークがどの機能に対応しているか、どのようなアプリを作れるかを事前に調査しましょう。そして、開発プロジェクトにとって最適なものを選ぶことが大切です。

 

開発規模

フレームワークを選ぶ際、開発規模に合ったものを選ぶことも重要です。TypeScriptフレームワークによって機能の充実度や軽量さが変わってくるため、規模に応じて相性が変わります。

たとえば、大規模なアプリを開発したい場合は、豊富な機能をもつフレームワークがよいでしょう。一方、小規模なアプリを開発したい場合、不要な機能が多すぎるとオーバースペックに感じてしまうかもしれません。

開発規模に合わないTypeScriptフレームワークを選ぶと、習得コストの増加や開発効率の低下を招くケースがあります。そのため、自分が開発するアプリの規模や複雑さを考慮したうえでTypeScriptフレームワークを選ぶことが大切です。

 

TypeScriptフレームワークおすすめ8選

ノートパソコンを操作するニットを着た女性

 


ここでは、おすすめのTypeScriptフレームワークを8点ピックアップして紹介します。JavaScriptフレームワークが中心ですが、いずれもTypeScriptに対応しています。

名称主な用途特徴
Vue.jsフロントエンド開発(Webアプリ)・UI構築に特化
・学習コストを抑えやすい
Angularフロントエンド開発(Webアプリ)・TypeScriptに標準対応
・大規模開発にも対応可能
Reactフロントエンド開発(Webアプリ)・UI構築に特化
・拡張性や柔軟性に優れる
Expressバックエンド開発(Webアプリ/モバイルアプリ)・Node.js上で動作
・軽量で学びやすい
Next.jsフロントエンド・バックエンド開発(Webアプリ)・Reactがベース
・SSRとSSGが得意
Nuxtフロントエンド・バックエンド開発(Webアプリ)・Vue.jsがベース
・Node.js上で動作
React Nativeモバイルアプリ開発・Reactがベース
・幅広いモバイルアプリ開発に対応
Electronデスクトップアプリ開発・幅広いデスクトップアプリ開発に対応
・Web技術を活用


それぞれの用途や特徴について、順番に見ていきましょう。

 

Vue.js

Vue.jsは、WebアプリのUI構築を得意とするフレームワークです。軽量さが特徴で、Webページを素早く読み込めます。特に、単一のWebページを切り替えていく「SPA(シングルページアプリケーション)」では真価を発揮するでしょう。

また、シンプルなため、学習コストを抑えやすいのも強みです。ただし、複雑なWebアプリにはあまり適していません。小規模~中規模のWebアプリにおけるフロントエンド開発におすすめです。

 

Angular

Angularは、Google社が開発したフロントエンド開発向けのフレームワークです。Vue.jsと同じくUI構築を得意としています。TypeScriptに標準対応しているため、TypeScriptの最新機能を活用しやすい強みがあります。

TypeScriptはデータ型の問題をプログラム実行前に検出できるなど、信頼性を高めやすい言語といえます。そのため、TypeScript をフル活用できるAngularは大規模なWebアプリの開発におすすめです。その反面、小規模なWebアプリだとオーバースペックに感じるかもしれません。また、Angularは独自の概念が多いため、やや学習コストは高めです。

 

React

Reactは、Meta社が開発したフロントエンド開発向けのフレームワークです。UI構築に特化しており、UI要素をコンポーネントという部品単位で扱う特徴があります。UI要素を効果的に再利用できるため、スピーディーにUIを構築できます。

また、「仮想DOM」という技術を採用しており、画面の更新処理を高速に行えることも強みです。拡張性や柔軟性にも優れており、小規模から大規模まで幅広いWebアプリ開発に対応できます。ただし、標準機能はそれほど充実しているわけではありません。必要に応じて外部ライブラリを併用する必要があるでしょう。

 

Express

Expressは、JavaScriptの実行環境である「Node.js」上で動作するフレームワークです。Node.jsを使えば、WebアプリのバックエンドプログラムをJavaScriptで開発できます。必要な設定を行うことで、TypeScriptで利用することも可能です。

Expressは、軽量で必要最小限の機能に厳選しているのが特徴です。そのため、学習コストを抑えやすく、初心者でも学びやすいといえます。一方、大規模なWebアプリでは機能不足を感じることもあるでしょう。小規模~中規模のWebアプリやモバイルアプリのバックエンド開発におすすめです。

 

Next.js

Next.jsは、前出のReactをベースに開発されたフレームワークです。Reactはフロントエンド開発に特化していますが、Next.jsを使えばバックエンド開発にも対応できます。そのため、フロントエンド・バックエンドを1つのフレームワークで開発したい場合におすすめです。なお、Expressと同様にNode.jsを必要とします。

また、Next.jsはSSR(サーバーサイドレンダリング)とSSG(静的サイト生成)に強みをもちます。SSRは「リクエストごとにサーバー側でWebページを生成する技術」、SSGは「サーバー側でWebページを作り置きする技術」です。特に、動的な要素が少ない小規模なWebアプリでは、これらの技術により表示速度の向上が期待できます。

 

Nuxt

Nuxtは、前出のVue.jsをベースに開発されたフレームワークです。Vue.jsはフロントエンド開発に特化していますが、Nuxtを使えばバックエンド開発にも対応できます。フロントエンド・バックエンドを1つのフレームワークで開発したい場合におすすめです。

Next.js と同様にNode.js上で動作し、SSRやSSGが得意な点も似ています。小規模なWebアプリを開発したい場合は、軽量なVue.jsをベースとするNuxtのほうが向いているでしょう。

 

React Native

React Nativeは、前出のReactをベースに開発されたモバイルアプリ開発向けのフレームワークです。iOS・Androidの両方に対応したモバイルアプリをTypeScriptで開発でき、モバイルOSごとにコードを分ける必要がなく、実装の負担軽減につながります。

またReact Nativeでは、Reactの記述ルールの多くをそのまま流用可能です。そのため、Webアプリ開発でReactを使用している方であれば、少ない学習コストで習得できます。モバイルアプリ開発にTypeScriptを利用したい方、Reactを使える方におすすめです。

 

Electron

Electronは、パソコン上で動作するデスクトップアプリ開発向けのフレームワークです。Windows・macOS・Linuxに対応したデスクトップアプリをTypeScriptで開発できます。パソコンOSごとにコードを分ける必要がなく、実装の負担軽減につながります。

TypeScriptに加えて、HTML、CSSといったWeb開発向けの言語を使用するため、Web開発の知識・スキルを活かせるのが強みです。幅広いパソコンOS向けのデスクトップアプリをTypeScriptで開発したい方におすすめします。

 

TypeScriptフレームワークを活用する際の注意点

注意点を確認

 

TypeScriptフレームワークを活用する際の注意点は、次の2つです。

  • 定期的にアップデートする
  • ライブラリの依存関係を管理する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

定期的にアップデートする

利用しているTypeScriptフレームワークは、定期的にアップデートしましょう。フレームワーク固有の脆弱性(セキュリティ面での不備)が発見され、対策バージョンがリリースされることがあります。こうしたアップデートを見逃すと、脆弱性を突かれてサイバー攻撃を許しかねません。そのため、できる限りフレームワークは最新のバージョンを追従し、リスクを最小限に抑えることが大切です。

また、TypeScriptフレームワークには「型定義ファイル」というデータ型の情報を定義するファイルがあります。この型定義ファイルがアップデートされることもあるため注意しましょう。

 

ライブラリの依存関係を管理する

TypeScriptフレームワークを利用する際、ライブラリの依存関係を管理することも重要です。ライブラリとは、再利用できるよう部品化された便利なプログラムを指します。

多くのTypeScriptフレームワークは、実装の手間を減らすために、さまざまなライブラリを利用します。しかし、フレームワークが依存(利用)するライブラリとバージョンがかみ合わないと、互換性の問題で正しく動作しないケースがあります。そのため、ライブラリのバージョンを正しく把握し、依存関係を最新の状態に保ちましょう。

 

まとめ

TypeScriptフレームワークとは、TypeScriptによるアプリ開発を効率化するための枠組みのことです。TypeScriptフレームワークには多くの種類があるため、利用目的や開発規模を考慮して選びましょう。

TypeScriptに限らず、アプリ開発ではフレームワークを活用することが効率アップの鍵となります。今回の内容を参考にして、最適なTypeScriptフレームワークを選んでみてください。
 

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